2013年3月27日水曜日

【PC投稿】春を迎えて

(白石城 '13.2.25)

卒業式が終わった。

自分の大学生活も残り、いよいよ秒読み段階。


送られる側は明日から新しい世界が始まるのかもしれない。

でも、送る側は明日も昨日のつづき。

さみしいよ。

ひとつだけ年上で、3年間めんどうを見てくれたみなさん。

こんなにかなしいのなら、ぼくも一緒に卒業したかった。

小学校、中学校、高校、大学といつもひと足先に卒業しては、1年後に温かく迎えてくれる先輩方は、本当に大きな存在だった。

そして今回も、先に社会人になって来年もまた、温かく迎えてくださいね。


この春は、2年前に京都からやって来た指導教授が新潟へ異動になり、中国の彼女とも別れ、先輩の卒業で残り1年の覚悟を突き付けられて、思い出にひたる時間が長かった気がする。

教授の突然の異動は、来年はおろか、明日のことすら約束されていないのだな、と思い知らされた。

昨年の夏には海外調査へでかけ、秋から冬にかけて人生初の論文執筆に取り組んだ。

考えて、考えて、考え抜く。

それを教えてくれた先生との別れは、名残惜しい。

いよいよこれからだったのに。

卒業論文は学部内一の作品を作ると話していたのに、ゼミも2年生が集まって、来年の夏にはまた海外へ行こう、と話していたのに。

突然、自分の家を失ったような寂しさを感じた。

この前、別の教授にあいさつをしてきた。

新しい先生は快くぼくを迎えてくれて、別の視点から示唆点を与えてくれたので、またがんばれそうです。


東京は桜が満開なのに、福島の桜はまだつぼみ。

たった300kmしか離れていないけれど、東京と福島は遠いのだな、と気づいてしまう。


最後のパーティーで、先輩がみんなに振る舞った京都みやげのカントリーマームがとてもおいしかった。

当たり前のあの味が、妙に舌に残ってしまって、忘れないうちに食べたいと思った。

できれば、桜が散る前に。


そして、このさびしさをいつまでも引きずらないために、美しいものを見たくなった。


そうだ京都、行こう。

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