2013年5月18日土曜日

【国内旅行】春をもとめて『津軽の桜』

5月9日(木)今日は丸1日かけて東北1周の旅に出かけている。
前回は、0時に福島を出発して、5時に秋田県の角館を観光。
9時に白神山地「十二湖」にある青池を散策した。
今回はそのつづきで、黄金崎不老ふ死温泉に浸かって、青森市内で昼食を。
夕方に弘前公園の桜を見物して、福島へ戻るという旅行をお話します。

9時40分。
青池の有料駐車場を出発。
同行している上杉くん(仮名)は、先ほど神の宿る森「白神山地」で第一志望の企業から内定の連絡を受けて大変興奮されているので、ここからはしばらく私が車を走らせる事になった。

10分ほどで国道101号線に戻り、日本海に沿って津軽半島の西端の断崖絶壁を進む。
国道を15分ほど走ると、JR五能線のリゾート地区「ウェスパ椿山」に入る。
リゾートを抜けて艫作海岸を下ると、一軒宿の黄金崎不老ふ死温泉がある。
ここは度々雑誌やメディアで取り上げられているが、首都圏から700km近く離れており交通の便も良くないので、有名な割には混雑していない。
私が出かけた日は平日ということもあり、他に関東と関西から1組ずつのシルバー夫婦しかいなかった。

(不老ふ死温泉の露天風呂)

日本海と一体化したかのような露天風呂から眺める世界は、絶景である。
私がこの温泉を気に入っているのは、風景だけではなく旅館のフロントのやる気のなさもまた、好きだからである。
有名でありながら、人気の観光地とは一線を画しているところが良い。
初めて訪れたのは3年前の9月であったが、以来とても気に入って周りの人には勧めている。

そんな不老ふ死温泉では1時間30分のゆったり滞在で十分に体を休める。

11時30分に不老ふ死温泉を出発して、再び国道101号線を北上。
さっきから至る所で「不法入国者は、通報を!」という比較的新しい立て看板を見かける。
人口が少なく、東京から700km離れているとはいえ、新幹線や飛行機を使えば半日で東京まで行ける近さである。
しかも対岸の北朝鮮やロシア、中国は意外と近い。
ゴムボートで上陸しようと試みる輩も多いに違いない。

不老ふ死温泉から40分ほど走って、今度は千畳敷海岸へ。
あまりの強風でゆっくりと観光することはできなかったが、日本海の荒波に呑まれた奇怪な岩を眺めて、深浦町から鰺ヶ沢町に来ると、まもなく五所川原だ。

13時05分。
太宰治の出身地である五所川原を通過。
ゆっくりと観光する選択肢もあったが、昼食を青森市内で取る予定だったので、五所川原は次回へ。
おそらくここは、真冬に地吹雪を体験するのに向いているだろう。
国道101号バイパスを走って浪岡に抜け、ここから国道7号線を北へ。

14時10分。
青森駅前「おさない食堂」で昼食。
ここは青森駅徒歩2分にありながらホタテがおいしい食堂として有名である。
今回は、不老ふ死温泉で会った関西人のおじちゃんが「昨日行って良かった」と勧めてくれたので、少し足を伸ばして食べに来た。
昨年の12月に青森へ来た時は月曜日だったということもあり、このお店が定休日で苦い思い出がある。

昼もだいぶ過ぎてやっとありついた昼食は、大変おいしかった。
1,200円の定食を注文したが、こんなにもおいしいウニは初めて食べた。
ホタテもおいしかった。
青森へ来たらぜひ立ち寄るべき場所のひとつだと思う。
そして食堂のおばちゃんはさすが地元の人。
青森の訛りは日本語とは思えず、相変わらずのポルトガル語であった。

(おさない食堂の定食)

お腹がいっぱいで満足したあとは、観光施設アスパムでおみやげを購入。
きれいなトイレで用を足しましょう。

15時30分に青森市内に止めた車を出して、本日の最終目的地である弘前へと向かう。

国道7号線から青森ICへ。
ここから始まる川口までの東北自動車道680km。
私がよく通る浦和料金所は何十台も一度に捌くところだが、青森料金所は一度に10台も捌けないだろう。
本州の最果てから高速道路に乗り、黒石ICまで15分。
ETC平日昼間割引で600円。

黒石ICから国道102号線で弘前市内へ。

16時20分。
弘前大学の近くにあるUマートに車を止めて、大学を散策。
福島大学とはキャンパス内はまとまっており、都内にあるような私立大学に近い都市型大学だった。
Uマートで簡単な軽食を買い、市街地を抜けて弘前さくら祭りの臨時駐車場へ車を動かす。

17時30分。
この旅のクライマックス。
「弘前公園」到着。


(東内門。ようやくの春)

(夕焼けに染まる天守)

(北門と岩木山)

19時11分。
弘前を後にした。

早朝の角館も凛としていてうつくしかったが、夕方の弘前公園はもっとうつくしかった。

そろそろ疲れも出てくる頃なので、気を引き締めて一段の安全運転で帰路につく。

19時38分。
大鰐弘前ICから東北自動車道へ。
すっかり暗くなった帰り道を、いくつものトンネルで十和田を抜ける。
1回目の休憩は20時10分に花輪SA。
ここでは運転手の交代は行わずに先を急ぐ。

安代JCTで八戸自動車道へ合流し、次の休憩は岩手県は盛岡まで30kmの岩手山SA。

20時50分。
岩手山SAで2回目の休憩。
ここで40分休み、夕食を取る。
21時30分に岩手山を出発し、盛岡、花巻、水沢、一ノ関と南下していく。

23時20分。
3回目の休憩は、福島市まで残り100kmとなった宮城県中部の鶴巣PA。
ここで2回目の給油をどこで行うかを打ち合わせ、運転手を交代して出発。

日付が変わる前に仙台を抜けて白石を通って福島県に入る。
いよいよガソリンが残り少なくなり、あと一つで高速道路を降りるという手前の国見SAで1,000円の給油。

0時15分。
無事に福島飯坂ICで東北道を降りる。
大鰐弘前ICから380km4時間30分。
ETC平日深夜割引の適用で3,950円。

福島を出発して24時間が経ち、国道13号線を福島市内へ。
舟場町の交差点から国道4号線に入って、渡利のガソリンスタンドで最後の給油。
30L入って4,470円。

0時40分。
無事に帰宅した。
私は翌日、8時の新幹線で東京へ向かうことになっていたのでレンタカーは上杉くん(仮名)に託して5月の桜をもとめる旅は完了した。


今年は3月下旬に東京都内で桜を見て、4月上旬に奈良・京都の桜を、そして5月上旬に秋田・青森の桜を見ることができて、幸せな春だったと思う。
来年からしばらくは、ゆっくりと桜を求めて気軽に各地を回ることはできないかもしれないけれども、またいつか北東北の春を満喫しに来たいと思った。

おわり。

0 件のコメント:

コメントを投稿