2013年10月17日木曜日

【国内旅行】台風に乗っていく青森の旅Vol.1~高速バスを乗り継ぐ~

20131015日から17日まで、23日の行程で青森へ出掛けてきた。
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三連休の雲ひとつない秋晴れから一転、これから下り坂の予報だった。
まるで私がみちのく路を下っていくのと沿うように、台風も北上するというのだ。

出発の朝はまだ、晴れていた。
7時に起床し、身支度を整えて7時半に出発。
最寄りの金谷川駅までは、歩いて10分だ。
電車の到着とほぼ同じくして私は、ホームに立った。
金谷川743分発、東北本線下り普通仙台行きの6両編成だ。
車内は通勤・通学客で混雑し、高校生は英語の単語帳をめくったり、静かにおしゃべりをしたりして、過ごしていた。
10分ほどで福島駅に到着し、東口のバスターミナルに向かう。
仙台から青森までのバスは予約制なので、事前に支払いを済ませておいたが、福島から仙台までは通勤路線なので予約の必要はない。
福島交通の窓口で福島から仙台までの往復乗車券を購入し、仙台行きの列に並ぶ。
15分ほど待っていたが、その間に市内の路線バスがひっきりなしに発着し、会津若松からの高速バスも発着した。
若松から到着したバスからは、通勤客や行楽客、通学の高校生まで含まれていた。
毎日、会津と福島を行き来するのは、さぞかし大変なことだろうと思った。

【福島駅東口バス乗り場】
(2013年10月15日)

ほぼ定刻で、福島発仙台行きの高速バスが到着し、さっそく乗り込む。
運行会社は福島交通で、通勤時間帯が一服したためか、乗客は10人ほどしかいなかった。
「福島~仙台」は、JRバス東北・宮城交通・福島交通の3社が共同運行している。
3分遅れの813分に福島駅東口を出発し、福島中央郵便局、稲荷田、原田東、天王下と止まり、途中からは合わせて5人ほどが乗ってきた。
835分に福島飯坂ICから東北自動車道に入り、さまざまなナンバープレートが入り混じった交通量の多い高速道路を下る。
国見峠を越えて宮城県に入ったあたりから空は曇りはじめた。
村田JCTで山形・酒田へと延びる山形道と分岐し、今日から始まった仙台宮城~泉の改修工事で心配していたる渋滞もなかった。
920分に仙台宮城ICを出て、青葉山トンネルを抜けると仙台の中心市街に着いた。
仙台側の最初の停留所は、広瀬通一番町。
仙台駅からは地下鉄で1駅の、国分町に近い仙台の中心街だ。
ここでほとんどの乗客が降り、終点の仙台駅前の42番バス停には10分遅れの940分に到着した。
青森行きのバスは、1030分に発車する。
目の前にあったファミリーマートで、お昼に食べるおにぎりを2つとペットボトルのお茶を購入。
レジに並んでいると、新発売の「ファミマプレミアムチキン(骨なし)」が目に入り、200円と高かったが衝動買いしてしまった。

【仙台・宮交高速バスセンター】
(2013年10月15日)

バスを降りた42番から反対側の車線の40番に移動して、宮城交通の高速バスセンターに入った。
仙台の待合室は広くきれいで、乗り継ぎで待つには心地よい空間だ。
さっそくベンチに腰掛け、さっき買ったファミマプレミアムチキン(骨なし)を食べる。
味の方は胡椒でごまかされた感じがあり、200円あったらイトーヨーカドーのポッポにある「メガポテト」の方がいいな、と思った。

前に設置されたNHKニュースを見ていると、あっという間に時間が過ぎてしまい、アナウンスが入った。
1030分発、青森行きをご利用のお客様、40番のりばへお越しください。」
盗み聞きするに、石巻や福島へ向かうビジネス客をよそに、私は待合室をさっそうと立ち去る。
40番のりばへ行くと、青森行きのバスが入っていた。
乗客は20人ほどで、東北楽天イーグルスのキャップをかぶったおじさんや、荷物をたくさん抱えながら津軽弁を話す老夫婦などが、座席の位置を確認していた。
運航会社は、津軽地盤のバス会社である弘南バスだった。
「仙台~青森」は、JRバス東北・宮城交通・十和田観光・弘南バスの4社が共同運行している。

【青森行きの高速バス@仙台】
(2013年10月15日)

仙台駅前を定刻の1030分に発車したバスは、福島発着の高速バスは停車する「広瀬通一番町」には止まらずに、10分ほどで仙台宮城ICから東北自動車道に入る。
空はすっかり厚い雲に覆われてしまい、昼間なのに薄暗い。
仙台平野を北上し、1回目の休憩は岩手県の前沢SA
1150分から12時までの10分間だった。

トイレ休憩を挟んで、バスはすぐに発車。
小沢一郎の地元である水沢で、車窓に映る4車線の農道を見ながら、仙台のファミリーマートで買ったおにぎりを食べる。

バスは右手に盛岡の市街地を、左手に岩手山を眺めながら北へ進む。
「滝沢出口」の看板を見ながら、ここが来年11日に村から市に一気に昇格する噂の滝沢村かと思う。
そういえば盛岡を過ぎたあたりから乗り心地が著しく悪くなった気がする。
そして西根ICから終点青森までは最高速度が常時80km/hに規制されているのだという。
地震の影響か、除雪車の影響かは分からないが、インフラはこうやって末端地域から崩れていくのだな、と思った。

1345分、秋田県の花輪SA2回目の休憩。
木々はすっかり色づいていて、きれいだった。
ここでも10分ほどですぐに発車した。
雨こそ降らないものの、外は一時真っ暗のようになった。
深い十和田の山の中をトンネルと橋をまたいで抜けていく。

【青森駅に到着】
(2013年10月15日)

1420分を過ぎたころ、峠を抜けて津軽平野に入った。
左手に弘前市街を眺め、両脇に広がるりんご畑を走っていると、最初の停留所「牡丹平(高速黒石)」が近づいてきた。
車内アナウンスが流れ、誰も下車しないことが分かると、バスは牡丹平を通過した。

いよいよ本州最北の地である青森市に突入し、牡丹平から10分で次の「羽黒平(高速浪岡)」の停留所がやってきたが、ここも通過。
東北自動車道の青森料金所を手前にしてバスは青森自動車道に入り、青森市街が見えてくると、4年前に開通したばかりの東北新幹線の高架をくぐった。
かつては夜汽車で行き来した青森も、今や東京から新幹線で3時間あまり。
各地方都市の駅前にはビジネスホテルが林立し、営業所は廃止され、車中泊の回数も減ったことだろう。
昔に比べて移動が速くなった分、時間ができたはずなのに、そのゆとりはどこへ行ってしまったのか、世間はますます忙しくなる一方である。
移動に時間をかけるということは、余暇時間を確保することであって、ものをゆっくり考えられる意外に重要なことなのかな、と思った。
道路脇から広がる田んぼは、すでに稲刈りを終えたようで、冬の足音が聞こえるようだった。

【青森駅前に到着した高速バス】
(2013年10月15日)

厚い雲に覆われた1450分。
高速バスは青森中央ICを出て、青森市街へと入っていく。
何度も信号で止まりながら、ついに1510分、青森駅前に到着した。
5回目の、そして5ヵ月ぶりの青森である。

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