2013年10月4日金曜日

次のステージに向けて

(内定証書)

2013年9月30日(月)。
私は福島駅13時23分に発車した「やまびこ140号」東京行きに乗っていた。
福島の天気は快晴。
気持ちの良い秋空が広がっていた。
今回の上京の目的は、内定式の出席である。
前日に東京入りして、翌日の式に備えるという計画である。

その日は埼玉に帰省してゆっくり休み、、1日は12時半に東京入りした。
会社の最寄り駅に着くと、雨が降り出していた。
鞄の中から折り畳み傘を差して、会社まで歩く。

待ち合わせの時間10分前に到着して会場入りすると、ちょうど同じくして遠くから上京してきた同期たちと合流する。
私の会社は関東と関西で分かれて採用活動が行われたらしく、内定式で初めて会った人も多かった。

式はとても緊張した。
会長はとても偉い人で、あいさつで喋り始めた瞬間に脇にいた役員たちがメモを初めて、何事かと私の方が驚いた。
社長には最終面接や内々定書授与式の時にお目にかかっており、幾分は人柄がわかるつもりになっていたが、会長は社長とは別格のような印象を受け、ただただすげぇと思った。
学生なりにいろいろな人とお会いする努力はしてきたつもりだが、神様と錯覚しそうなほどまでにここまで独特なオーラに包まれた人間は初めて見た。
そしてその背後には、本物の神様の影が差しているのではないだろうかと心配するほどであった。
私は生まれて初めて、神様に会ってみたいと思った。

そんな手から汗が止まらない緊張な内定式を終えて、役員向けに自己紹介のプレゼンテーションを行う。
どの学生も念入りに準備をしており、それぞれの学生1人1人に自分にはない尊敬できる部分を見つけることができた。
私1人では一生かかっても気付かないであろう視点を与えてくれた学生や、強い信念をもってやってきた学生など、自分が今まで井の中の蛙で生活していたんだなぁと感じた。
1年前には先輩方が「こんな同期と一緒になれて恵まれている」的な発言をたびたび耳にしたが、その意味がわかったような気がした。
それと同時に、半年後には社会人になるという意識と自覚も必要だな、と改めて認識した。

内定式のあとは、会社の偉い人たちと親睦会が行われた。
最初は箸も持てないくらいに緊張していたにもかかわらず、お酒が入るとどうして親しくなれるのだろうか。
不思議だった。
偉い人たちは、やっぱり偉い人たちで、20年後・30年後、私もあのようになりたい思った。

親睦会も終わり、それから学生たちだけで二次会へ。
急いで遠くへ帰る学生もいて、全員と話をすることができなかったのは残念だったが、会社の人が抜けたあとの同期たちだけの空間は、また新鮮だった。
すでに親睦会でほろ酔いだったということもあり、さっきのプレゼンテーションではわからなかった、その人の本性が垣間見えたりもした。
8月に関東組だけで集まった時は、人数も少なかったのでアットホームな感じだったが、やはり人数が増えれば増えるほど、一筋縄でいかなくなってくるのだな、と実感した。
そして、喋ってみたいと思った気になっていた人ほど先に帰ってしまったようで、二次会の収穫は幾分かの目減りを感じた。
なにはともあれ、来春から一緒にビジネスを行う仲間である。
今から就職が待ち遠しく思う。


1日は東京から最終電車で埼玉へ戻り、翌日の2日(水)は、大宮6時50分発の「あさま501号」で長野へ向かった。
朝8時05分には長野駅に到着し、それから湯田中の温泉に入って志賀高原を散策。
昼過ぎに長野市内へと戻り、無理を言ってすでに社会人として活躍されている大学の先輩にお会いした。
私の大学は半数が公務員になり、民間就職の人も銀行やインフラ関連の会社を選ぶ傾向が強く、一般的にイメージされる民間を選ぶ学生は少ない。
しかし、長野まで訪ねて行った先輩は民間企業でバリバリに活躍されており、学生の時よりもより一層輝いているようで、ぜひ話を聞きたかったのである。

なかなか忙しそうだったが、ご自身の目標を達成するべく努力されており、実際に会ってますます感激した。
しばしば社会人から「学生はいいな~」と耳にすることが多いが、彼は違った。
「学生もいいけど、社会に出てからの方がもっといいから!」

そういえば私が大学1年の時、東京で開かれた進路セミナーの参加した時も、同じようなことを耳にしたのを思い出した。
やはり成功へと向かっている人はポジティブシンキングを続けているのだな、と思った。

明日は、今日のつづきにある。
就職も、社会人生活も、今の大学生活の延長線上にある。
ある日を境に今までの価値観が変わるわけではない。
社会のことはまだ知らないけど、若いし1年生かもしれないけど、それを理由に手を抜いたり逃げたりしてはいけないのだな、と教えてもらった1日だった。
「社会人になる」ということに対して、考えすぎず、構えすぎず、楽しく準備をしようと思った。

今からやりたいことを整理しておこう。
「世界平和」を実現するための一歩を、踏み出したのだ。

私の信念、「それぞれに働く場所があって、働いた分に見合った給料がもらえて、家族がいれば、世界から戦争はなくなる」という想いは、私の初めて勤める会社の経営理念に合致すると思っている。


さぁ今日はこれから、東京駅14時08分発「やまびこ141号」仙台行きで、福島に帰るとしよう。

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